日光の古い社寺を抜け、48カーブの坂道を上った先に広がるのは、多くの旅行者がまだ知らない日光のもうひとつの顔。落差97mの滝、日本一標高の高い山上の湖、歩くのにぴったりの平らな湿原、そして締めくくりに浸かる硫黄泉の温泉が待っています。
多くの人は金色に輝く東照宮を目当てに日光へ来て、そのまま帰ってしまい、いちばんいい部分を見逃しています。急カーブの続く坂道をバスでさらに45分ほど上ると、文字どおり「奥の日光」を意味する「奥日光」にたどり着きます。落差97mの華厳の滝、日本の自然湖でいちばん標高の高い中禅寺湖、そして気軽に歩ける広く平らな湿原が広がる、高山の世界です。はっきり言って、ここは町の日光とはまったく別の顔なんです。
このページでは、山を上っていくいろは坂から、滝、湖、戦場ヶ原の湿原、そして最後の硫黄泉・湯元温泉まで、ルートの順番どおりに紹介していきます。日光の町からバスで上がる方法、紅葉がいちばん美しい時期、そして上で1泊するのと日帰りで回るのとどちらがいいか、といったこともカバーしています。
日光の町からバスが上っていく順番に、すべてのスポットを並べました。まずは自分に合うのはどれかをざっと把握して、下のセクションで詳しく見ていきましょう(所要時間は目安です。出かける前に最新のバス時刻表を確認してくださいね)。
| スポット | タイプ | 有名な点 | 日光から | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| いろは坂Irohazaka | 山道 | 48カーブ、紅葉の眺め | 上る途中で通過 | 眺め・紅葉 |
| 華厳の滝Kegon Falls | 滝 | 落差97m、滝つぼへのエレベーター | 約45分+徒歩5分 | みんな・いちばんの見どころ |
| 中禅寺湖Lake Chūzenji | 湖 | 標高1,269m、遊覧船 | 中禅寺温泉バス停すぐ | のんびり・写真 |
| 明智平ロープウェイAkechidaira | パノラマ | 滝+湖+男体山の眺め | 明智平バス停 約40分 | 絶景の撮影 |
| 戦場ヶ原Senjogahara | 高原の湿原 | 平らな木道、標高約1,400m | 竜頭の滝・赤沼バス停 | 気軽なハイキング |
| 湯元温泉Yumoto Onsen | 温泉 | 湯ノ湖畔の白濁した硫黄泉 | 終点 約80分 | 湯あみ・宿泊 |
上まで足をのばした人はみんな、山あいへのバスは乗る価値あり、と口をそろえます。日光の町からバスが上っていく順番に並べたので、1日で順番にめぐってもいいし、自分に合うものだけ選んでもOKです。
💧 見どころ1
日光でいちばん有名な滝で、97mの断崖をまっすぐ流れ落ち、日本三名瀑のひとつに数えられます。1930年からある古いエレベーターで約100m下りると、滝つぼ近くの観瀑台に出て、涼しいしぶきが流れてきます。上からの展望台は無料。滝つぼまで下りたいときだけエレベーター代を払えばOKです。
日光の観光スポット →
🏞️ 山上の湖2
日本一標高の高い自然湖で、標高1,269m。背後に屏風のようにそびえる男体山(2,486m)の溶岩によってできました。水面は穏やかで澄み、空気は一年じゅう涼しいまま。湖畔を歩いても、遊覧船に乗ってもよし。すぐ下流の華厳の滝に水を送っているのも、この湖なんです。
日光の観光スポット →標高約1,400mに広がる約400ヘクタールの広大な湿原で、かつて浅い湖だったところに土砂が積もって草原になりました。全区間に木道が整備されているので、登りのない平らで歩きやすい道。初心者でも大丈夫です。夏は青々とした緑、秋には草原一面が金色と赤に染まります。
日光の観光スポット →日光の町(標高約600m)から中禅寺湖(約1,270m)まで、合計48のヘアピンカーブを上っていく山道。48文字ある昔の「いろは」にちなんで名づけられました。上り線(20カーブ)と下り線(28カーブ)に分かれていて、秋には谷一面が赤やオレンジに染まります。バスはまさにこの坂を走っていきます。
日光の観光スポット →奥日光でも指折りの展望スポット。ロープウェイで標高1,473mの展望台へ上がると、華厳の滝・中禅寺湖・男体山がひとつのフレームに収まります。滝を上から撮るのにいちばんのアングルで、秋には行列ができる場所です。
日光の観光スポット →バス路線の終点にあるのは、湯ノ湖畔の小さな温泉街。硫黄泉の濃さがすごく、白濁した黄色いお湯に、あたり一帯が卵のようなにおいに包まれます。一日歩いたあとには、まさに至福のひととき。湖のすぐ下には、幅広いカーテンのように流れ落ちる湯滝があり、紅葉の季節はとくに美しいです。
日本の温泉ガイド →奥日光まで上る電車はなく、みんな同じ一本のバス路線を使います。この3ステップを押さえれば、1日のプランは簡単に立てられます(2026年の時刻表や運賃は変わることがあるので、まずは東武のカウンターで確認を)。
東京からは東武日光駅(浅草からの東武の電車がいちばんラク)かJR日光駅へ。2つの駅は隣どうしで、どちらも山へ上る出発点になります。日光までの行き方の詳しいルートは、日光シティガイドをご覧ください。
駅前には、いろは坂を上る中禅寺温泉行きや湯元温泉行きの東武バスがあります。華厳の滝・中禅寺湖までは約45分、湯元までは約80分。バスは時刻表どおりに運行するので、バス停で時間を確認してください。
1日でいくつものスポットを回るなら、(中禅寺ゾーンや湯元ゾーンなどの)乗り放題パスのほうが、その都度払うよりずっとお得です。運賃は距離が長くなるほど高くなるからです。駅前の東武のカウンターで買えます。
日光の名物といえば「湯波(ゆば)」。ほとんどのお店に湯波料理があります。山の上、中禅寺湖や華厳の滝のあたりにも、観光のあいだに立ち寄ってひと休みできるお店があります。
華厳の滝、中禅寺湖、戦場ヶ原の湿原、明智平ロープウェイがどれだけ近くにあるかがひと目でわかります。いずれも、いろは坂を上る日光の町からのバスでつながっています。
奥日光に大きな高級チェーンはありませんが、本物の山の雰囲気を味わえる温泉旅館があります。旅のスタイルに合わせて、3つの選択肢から選びましょう。
1)中禅寺温泉の湖畔旅館 — 朝、湖と男体山の眺めで目覚められ、華厳の滝にも近い。主要な見どころをあわてずに見たい人にぴったり · 2)湯元温泉 — より標高が高く静かで、白濁した濃い硫黄泉が魅力。じっくり湯あみしたい人や、戦場ヶ原を歩く人におすすめ · 3)日光の町に泊まる — 部屋数が多く価格帯も幅広い。朝にバスで上がっていけばよく、町の社寺もあわせて見たい人にぴったり。10月の紅葉シーズンはどんな部屋もすぐ埋まるので、早めに予約して無料キャンセルできるプランを選ぶのがいちばん安心です。
まずは日光シティガイドで社寺や町なかの見どころを計画して、そこから山へ上がって華厳の滝・中禅寺湖・湯元温泉を加えていきましょう。あるいは、とくにすぐ埋まる10月の紅葉シーズンに向けて、日光の宿を早めに予約しておくのもおすすめです。