朝は金箔と彫刻に覆われた東照宮の陽明門、翌日の午後は渓谷へ落差97mで落ちる滝へ — このプランはバス停・時間・料金まで全部入れて、ちゃんと実際に回れるように作りました。
想像してみてください。澄んだ川に架かる朱塗りの橋を渡って上り、樹齢何百年もの杉の森を抜けると、日本人が「日暮らしの門」と呼んだ門の前に出ます — 彫刻があまりに細かくて、夕暮れまで眺めていられるほどだから。金箔、深い青、龍、鶴、中国の賢人 — どこを見ても物語が彫り込まれています。これが東照宮の陽明門。訪れた人が「こんなに絢爛な日本の神社は見たことがない」と口をそろえる場所です。
日光が東京近郊のほかの日帰り先と違うのは、ふたつの世界が重なっているから。ひとつ目は森の中に建つ世界遺産の社寺群で、これは1日で見られます。ふたつ目はもっと山の上 — 華厳の滝、中禅寺湖、そして戦場ヶ原の湿原で、48のヘアピンカーブの道を上るバスでたどり着きます。人々が「もう1泊しよう」と決めるのは、たいていこのふたつ目の世界のせいです。
下のプランは3つの長さで組んでいます。世界遺産エリアにしぼった1日、山の滝と湖を足した2日、そして鬼怒川温泉まで延ばす3日 — 自分の時間に合うものを選んでください。先に日光の見どころ一覧を見ておくのもおすすめです。
朝は神橋を渡る · 午前は東照宮を歩く · 昼はゆば · 渓谷沿いに並ぶ並び地蔵 — なぜここがユネスコに登録されたのかが分かる1日です。
1日目は神橋(しんきょう)からスタート。大谷川に弧を描いて架かる、漆塗りの赤い橋です。昔からここは日光の聖なる山域の入り口とされていて、橋は二荒山神社のもの。道路脇からなら無料で写真が撮れますし、¥300払えば橋の上を歩いて渡れます。ここから杉の森を抜けて社寺群まで、上り坂を10分ほど歩きます。
まずは輪王寺(りんのうじ)へ。三仏堂には高さ約8mの金色の三体の仏像が祀られていて、これは1,200年以上前に町とともに開かれた寺院の一部です。続いて東照宮(とうしょうぐう)へ。日本を統一した将軍・徳川家康を祀る霊廟であり神社です。静かに、ゆっくり歩いてみてください — 三猿の彫刻(「見ざる・聞かざる・言わざる」)、有名な眠り猫、そして金箔の陽明門は、江戸時代初期の名工の技です。石段を上れば、丘の上にある家康の墓所にお参りできます。
社寺群の近くで、日光名物のゆば(湯波)を昼食に。温めた豆乳の表面にできる、あの繊細な膜です。日光では二枚重ねに巻くので、京都のものより厚め。汁物に入れたり、そばにのせたり、上品な御膳で出てきたりと、町なかや社寺周辺の店は価格帯もさまざまです。具体的なお店は日光グルメガイドをどうぞ。
ランチのあとは、すぐ隣の二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)へ — 東照宮より古く、日光三山を祀る神社です。木陰の境内は静かで、にぎやかな東照宮のあとにひと息つくのにぴったり。時間と共通券があれば、3代将軍の霊廟大猷院まで足を延ばしてみてください。
1日目の締めくくりは、多くの人が見逃す場所 — 憾満ヶ淵(かんまんがふち)へ。神橋から川沿いに歩いて20分、入場無料です。ここには74体の石のお地蔵さまが渓谷沿いに並び、赤い帽子と前掛けを身につけ、古い緑の苔をまとっています。地元では「化け地蔵」と呼ばれていて、何度数えても同じ数にならない、という言い伝えがあるからです。あたりは静かで、川の流れもゆるやか — とくに秋、黒い岩肌を背に真っ赤な紅葉が立つころは格別です。静かな気持ちで歩きたい場所です。
午前は48のカーブの道をバスで上る · 昼までに落差97mの滝 · 午後は標高1,269mの湖 — 日光がまるで別の町に変わる1日です。
2日目は東武日光駅からスタートして、中禅寺温泉または湯元温泉行きの東武バスに乗ります — 9:00より前に出発を。秋はバスが満員になり、道も渋滞するからです。バスはいろは坂をゆっくり上っていきます。48のヘアピンカーブが続く山道(昔の日本語の「いろは」の文字数にちなんだ名前)で、標高差は800m近く。窓側の席が取れれば、上るあいだずっと眼下の谷の景色が変わっていきます。中禅寺温泉のターミナルまで約45分です。
中禅寺温泉で降りたら、徒歩5分で日本三名瀑のひとつ華厳の滝へ。中禅寺湖の水が、崖を一直線に97m落ちていきます。上の展望台からなら無料で見られますし、¥570払えば岩を100m掘り下げたエレベーターで下の観瀑台へ。そこでは滝の全落差と同じ高さに立てて — 下に響く轟音と飛沫は、料金を払う価値があります。
滝から少し歩けば中禅寺湖(ちゅうぜんじこ)の湖畔へ。標高1,269mに広がる湖で、数千年前に男体山の溶岩が谷をせき止めてできました。水面は静かに澄み、背後には男体山のきれいな円錐形がそびえます。湖畔を散歩したり、レイクサイドのカフェでコーヒーを飲んだり、遊覧船に乗ったり。10月下旬には、全国から人が訪れる紅葉の名所になります。
2日目にまだ時間があって歩くのが好きなら、もう15〜20分バスに乗って戦場ヶ原の湿原へ。草原や小川のあいだを木道が走る、広々とした高原の湿地です。1〜2時間ほどの気軽なハイキングで、秋には一面が銅色がかった金色に染まります。行かなくても惜しくはありません — 日光の町まで下りて温泉につかるのも、同じくらいいい1日の締めくくりになります。
電車でちょっと温泉地へ · 渓谷を抜けるライン下り · 川沿いでひと風呂 — 何も急がなくていい最終日です。
3日目があって、旅を温泉で締めくくりたいなら、東武の電車で日光から鬼怒川温泉(きぬがわおんせん)へ。約30分の距離です。鬼怒川沿いの渓谷にあり、関東でも最大級の温泉地のひとつ。多くの旅館が、谷を見渡す露天風呂を備えています。
鬼怒川の名物といえばライン下り(鬼怒川ライン下り)。木の舟で、巨岩や岩壁のあいだの急流を下っていきます。秋の渓谷の眺めは見事です。近くには江戸ワンダーランドがあり、江戸時代の街並みを再現したテーマパークで、着物を着たり忍者や侍のショーを見たり — 家族連れの旅なら、半日過ごすのにぴったりです。
鬼怒川温泉からは、東武特急が東京の浅草まで約2時間で直通しているので、日光まで戻る必要はありません。夕方の特急の座席を事前予約しておくと、ぐっと快適です — まだ帰りたくないなら、最後にもう1泊して翌朝戻るのもいいでしょう。
2日間の旅なら、東武日光駅近くの日光の町に1泊するのがおすすめ — 世界遺産めぐりのバスも、山へ上るバスも、ここが起点になって便利です。ゲストハウスからホテル、旅館まで選べます。とことん温泉に浸かりたいなら、鬼怒川温泉か中禅寺湖のほとりに泊まりましょう。選択肢は日光の宿ガイドをどうぞ。
いちばん簡単なのは東武特急(スペーシアX/リバティけごん)。浅草から東武日光まで約1時間50分、料金はおよそ¥3,050です。座席はすべて事前予約が必要。山の上まで行くなら、往復の電車と路線バスがセットになった東武の各種「日光フリーパス」を検討するといいでしょう。
世界遺産エリアでは世界遺産めぐり循環バス(1回約¥350)を。華厳の滝や中禅寺湖へ上るときは、中禅寺/湯元方面の東武バスに乗ります。一日中山の上で過ごすなら、2日間有効の中禅寺バスフリーパス(¥2,300)が元を取れます。バス停も車内アナウンスも英語対応です。
| 項目 | 節約 | 標準 | ゆったり |
|---|---|---|---|
| 宿泊(1泊) | ¥3,000–5,000 (ゲストハウス/ドミトリー) |
¥8,000–14,000 (町なかのホテル) |
¥20,000–50,000 (温泉旅館・2食付き) |
| 3食 | ¥1,500–2,500 | ¥3,000–5,000 | ¥6,000–12,000 (懐石/ゆば御膳) |
| バス+市内交通 | ¥700–1,000 (一部は徒歩) |
¥2,300 (2日間バスフリーパス) |
¥2,300–3,500 |
| 入場料 | ¥1,600 (東照宮+神橋) |
¥2,100–2,700 (共通券+華厳のエレベーター) |
¥2,700–4,000 (+ライン下り/江戸ワンダーランド) |
| 1日の合計(目安) | ¥6,800–10,100 | ¥15,400–24,000 | ¥31,000–69,500 |
価格は目安です(¥1 ≈ US$0.0067)· 東京からの往復の電車(片道約¥3,050)は含みません · 価格は季節によって変わります。