鎌倉のひと駅手前で電車を降りると、世界がふっと静かになります。ここは緑の谷あいに広がる禅寺のエリア。円覚寺、建長寺、丸窓と梅雨のあじさいで知られる明月院、そして丘を越えて長谷の大仏へ抜ける森の道があります。
想像してみてください。多くの人はそのまま鎌倉駅まで乗って、人でいっぱいの小町通りへと向かっていきます。でも、ひと駅手前の北鎌倉で降りると、目の前に広がるのはお土産屋の看板ではなく、緑の丘とセミの声。ここは谷あいにひっそりとたたずむ禅寺のエリアで、住職が今も実際に座禅を組んでいるお寺もあります。そして最大のお寺円覚寺は、ホームから歩いてわずか1分です。
このページでは、実際に北鎌倉を訪れる人が歩くのと同じ順でめぐっていきます。鎌倉でも格の高い禅寺円覚寺と建長寺、梅雨にあじさいの海に変わる丸窓のお寺明月院、語るべき物語をもつ「縁切寺」東慶寺、そして丘を越えて長谷の大仏のすぐ目の前に出る大仏ハイキングコースです。
北鎌倉はJR横須賀線、鎌倉のひと駅手前にあります。東京からは約1時間。主なお寺は駅からの道沿いに一列に並んでいて、どこも歩いて行ける距離。バスを乗り継ぐ必要はありません。
| 出発地 | ルート | 所要時間/運賃(目安) | そのまま歩いて |
|---|---|---|---|
| 東京東京駅 | JR横須賀線(直通) | 約1時間 · 約¥920 | 円覚寺まで徒歩1分 |
| 新宿新宿 | JR湘南新宿ライン | 約1時間 · 約¥940 | 建長寺まで徒歩約15分 |
| 横浜横浜 | JR横須賀線 | 約25分 · 約¥360 | 明月院まで徒歩約10分 |
| 鎌倉鎌倉(中心部) | JR横須賀線(1駅) | 約3分 · 約¥150 | 東慶寺/浄智寺まで徒歩約5分 |
駅から実際に歩く順番でご紹介します。ホームのすぐそばの円覚寺からスタートして、建長寺、明月院へ。最後は丘を越えて長谷へ抜ける森の道で締めくくります。
🪷 駅のそば1
ホームを降りて線路を渡れば、徒歩1分で山門に着きます。円覚寺は1282年創建の大きな臨済宗の禅寺で、舎利殿と大鐘(おおがね)の2つの国宝があります。木々に囲まれた境内を上っていくと、街の音が本当にすっと消えていきます。
鎌倉ガイド →
🛕 格の高い禅寺2
建長寺は「鎌倉五山」の第一位で、1253年創建、日本でも最も古い禅寺のひとつです。三門から本堂を抜けて奥の禅の庭まで歩いてみてください。脚力に自信があれば、約250段の石段を上って半僧坊(はんそうぼう)へ。鎌倉の街、海、そして晴れた日には富士山まで見渡せます。
鎌倉の見どころ →
💠 あじさい寺3
ここは「あじさい寺」と呼ばれています。6月中旬から7月上旬にかけて、約2,500株の淡い青色のあじさいが本堂の裏手の斜面いっぱいを覆います。もうひとつの見どころは、大きな丸い「悟りの窓」。奥の庭をきれいな円に切り取り、季節ごとに色を変えていく、まるで生きた一枚の絵のようです。
鎌倉の見どころ →円覚寺の入口の向かいにある小さなお寺で、長い物語をもっています。東慶寺はかつて女性のための駆け込み寺で、「縁切寺」として知られていました。1285年の創建から1871年まで、つらい結婚から逃れた女性がここに身を寄せることができたのです。今は四季の花で知られる、静かで木陰の心地よいお寺。早春の梅、梅雨の時期のあじさいが楽しめます。
鎌倉ガイド →「鎌倉五山」第四位の小さな禅寺で、竹林と木々のなかにひっそりと隠れています。青々とした苔、石橋、井戸があり、どこか昔ながらの雰囲気。人混みを離れて、しばらくただ静かに過ごしたい人にぴったりです。そしてここが重要なのですが、この入口こそ、丘を越えて長谷へ向かう大仏ハイキングコースの起点なんです。
鎌倉ガイド →これこそ北鎌倉の隠れた切り札。駅の近く(浄智寺のそば)からスタートする森の道で、町の西側の尾根を上り、葛原岡神社を通って、高徳院の大仏のすぐそば、長谷へと下りていきます。距離は約3km、ペースにもよりますがおよそ1.5〜3時間。初心者向けの歩きやすい森の道ですが、最初から最後まで自然をたっぷり感じられます。
鎌倉の見どころ →北鎌倉は寺町なので、小町通り側ほどレストランは多くありません。でも、禅の庭を眺めながらのお茶&甘味のひと休みは、ここならではの素敵なひととき。きちんとした食事やお土産探しなら、ひと駅進んで中心部へ。
ここのいくつかのお寺には、禅の庭を眺めながら抹茶と和菓子をいただける茶室があります。たとえば円覚寺のなかにあるHokokuanは、とても落ち着いた空間。駅の周りには小さなそば屋や軽食のお店があり、本格的なストリートフードは中心部の小町通りに集まっています。
鎌倉グルメガイド →北鎌倉そのものには宿が少なく、多くの人は鎌倉中心部あたりを拠点にしてひと駅(約3分)戻ってきます。一泊するメリットは、ツアーが来る前の朝8時の開門にお寺へ入れること。静かで、写真もぐっときれいに撮れます。宿の選択肢は鎌倉ガイドでまとめてご覧ください。
鎌倉のホテルを見る →泊まらないなら、鎌倉は東京から日帰りで行きやすい場所(約1時間)。人気のプランは、午前中に北鎌倉のお寺を歩き、大仏ハイキングコースに挑戦して、午後に大仏と長谷寺で締めくくり、夕方には東京に戻るコースです。
東京ガイド →禅寺のエリアには独特のリズムがあります。ちょうどいい時間に行って、ちゃんとした靴を履いて、お寺のマナーを少し知っておくだけで、旅はぐっとスムーズになりますよ。
主なお寺が駅から一列に並んでいるのがひと目でわかります。ホームのすぐそばの円覚寺から、明月院、建長寺へ。どこもバスいらずで歩いてまわれます。
禅寺を歩いたあとも、見どころはまだまだ。長谷の大仏と海、中心部の神社や商店街。これらを同じ一日でつなげてまわれます。
旅行日程に合う街を選んで、ホテル・見どころ・交通がわかる都市ガイドを開いてみましょう。あるいは料金が上がる前に、見どころの近くの宿を探し始めるのもおすすめです。